信時潔研究ガイド

最新情報や、サイト更新情報は、この下「の・ぶ・ろぐ 2 (日々の動きやニュースなど)」に追加していきます。

東京藝術大学附属図書館の、信時文庫の貴重資料の検索は、以下のサイトをご利用ください。

「東京藝術大学附属図書館 信時文庫貴重楽譜データベース(試行版)」
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/
また、同図書館OPACにも、蔵書等のデータが登録されています。

の・ぶ・ろぐ 2 (日々の動きやニュースなど)

オーケストラ・ニッポニカ編『近現代日本の管弦楽作品』

2025年5月10日 11時26分

オーケストラ・ニッポニカ編『近現代日本の管弦楽作品』(アルテスパブリッシング)を一足早く入手しました。

オーケストラ・ニッポニカの設立演奏会(2003年)で上演された信時潔の「海道東征」も載っています。あの演奏の当時は、まだパート譜も、整っていなかったので、上演前にかなり苦労されたそうです。それから数年を経て、スコア、パート譜、ヴォーカルスコアが入手可能になり、何度も再演されることになるとは予想できませんでした。

『近現代日本の管弦楽作品』は、43人の作曲家の100曲あまりの作品を採り上げた653ページの重量感!充実感!凄いです。見るべき資料、当たるべき資料、聞くべき人には全部当たって、執筆されていることを感じます。

詳細はこちら 

オーケストラ・ニッポニカは、去る4月の演奏会を以て「自主企画での演奏会を休止する決断」をしたそうですが、解散したわけではなく、「依頼演奏会、ニッポニカ・アーカイヴ、録音音源の公開、書籍やCDの販売など」は継続されるそうです。

綿密な計画、事前調査で成し遂げられる、あの熱い演奏をまた聴く機会を楽しみにしています。

??この筆跡は・・・。音楽之友社、新刊本の表紙

2025年3月21日 19時38分

音楽之友社さんから、本が送られてきました。

その表紙を見ると・・・なんだか見おぼえがあるような筆跡・・・びっくりしました。

その書影はこちらなのですが。
Amazonリンク  https://amzn.to/4kEgkUI

そうなのです。この「フリギア風解決の研究」「都ぶし律旋の典型的基本的終止」などと書かれている文字、その特徴あるト音記号、音符は信時潔の筆跡でした。表紙デザインに使われたのは信時潔の手書きの「覚え書き」というかメモというか、そういったものです。(特に本などを作るために書いた原稿ではありません。)原本は東京藝術大学附属図書館所蔵。

新刊『近代日本と西洋音楽理論:グローバルな理論史に向けて』(西田紘子、仲辻真帆編著)の仲辻真帆著「学校で和声学を教える――音楽取調掛・東京音楽学校を例に」の中に、「信時潔の自筆資料にみる指導者・作曲家の問題意識」の項が載っていました。

ほかに、信時潔が書いた東京音楽学校の和声の試験問題(大正12年)も載っています。

文献詳細はこちら。 https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/26/57/2148#frame-57

混声および女声合唱組曲「沙羅」の改訂新版

2024年12月22日 22時33分

混声および女声合唱組曲「沙羅」の改訂新版が出版されます。

音楽之友社の旧版より大幅に改訂。解説、歌詞の英訳付。

Amazonでも予約注文受付中です。

混声合唱組曲「沙羅」改訂新版
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/17/35/2144#frame-35

女声合唱組曲「沙羅」改訂新版
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/17/35/2145#frame-35

校歌データ修正

2024年12月15日 19時15分

情報提供をいただき、校歌のデータを修正しました。

小城高等学校(現校名:佐賀県立小城高等学校)

および

成美高等女学校校歌(現校名:佐賀県立佐賀西高等学校)

春秋社 独唱曲集、ピアノ曲集

2024年11月20日 21時15分

信時潔独唱曲集と、合唱曲集、ピアノ曲集、版元春秋社の情報によると、いずれも品切れ、重版未定とありました。一部、楽譜店、書店には在庫があるようです。

独唱曲集とピアノ曲集が入手できない場合は、お問い合わせフォームからご連絡ください。

サイト情報更新。新記事3件を追加しました。

2024年9月23日 01時29分

新記事を3件追加しました。

1)関係文献目録に

花岡千春ピアノ独奏会 二つの大戦の狭間で II [演奏会プログラム]
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/26/57/2139#frame-57

を追加。

2)の・ぶ・ろぐ(日々の動きやニュースなど)に、

花岡千春独奏会、木の葉集再演
https://nobutoki.com/plugin/blogs/show/1/8/912#frame-8

を追加。

3)演奏会・イベント情報に

藝大プロジェクト2024 第2回「日本が見た西洋音楽」
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/25/54/2140#frame-54

を追加。

花岡千春独奏会、木の葉集再演

2024年9月22日 23時11分

9月22日、東京文化会館小ホール「花岡千春ピアノ独奏会 二つの大戦の狭間でII」に行ってきました。

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/25/54/2136#frame-54

この日の前半はフランスもので、タイユフェールの「フランスの花々」「ロマンス」、ディーリアス「三つの前奏曲」など。後半の初めに信時潔「木の葉集」が来ることに違和感を覚える聴衆を演奏者が気遣う言葉もあった。

プログラム冊子の曲目解説は、何度もこの曲を採り上げて来た上での深い理解を感じさせるもの。

「保守の大家とされる信時潔にも、実は新しい音楽への希求のようなものを感じる瞬間がある。」というのは、かつて畑中良輔が「短歌連曲」に、シェーンベルクの「架空庭園の書」に見られる十二音技法の模倣を見た、と語っていたことをも踏まえた上での発言。

「《木の葉集は、Albumblatter(Feuillets d'album)の日本語転用であろうが」の一説には、思わず頷いた。私も、信時潔のちょっとした言葉のこだわり、そんな言葉遣いに気づくことがある。

ピアノ作品だけでなく、畑中良輔をはじめとする声楽家たちの、信時歌曲の伴奏を長年務めて来ただけに、信時の作品世界を深く理解しての、解説、そして演奏を楽しむことができた。

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/26/57/2139#frame-57

この演奏を聴き逃してしまった方は、是非CDでお楽しみください。

木の葉集~信時潔ピアノ曲全集~

Amazonリンク https://amzn.to/3TEchfn

東京音楽学校一覧 @国立国会図書館デジタルコレクション

2024年8月20日 10時04分

このところ国会図書館デジタルコレクションの資料を利用することが多い。

いま進めている自分の調査研究関連でちょくちょく確認にいく「東京音楽学校一覧」は、なんとログインなしで利用可能。少し欠けている年はあるのだが、かなりカバーできる。

それら「東京音楽学校一覧」の中に

東京音楽学校 編『東京音楽学校一覧』別冊,東京音楽学校,大正1-15. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/941218  (参照 2024-08-20)

と言うのがあって、年ごとの報告ではない「別冊」とあるので今まで飛ばしいたのだけれど。

開いて見ると、なんといきなり
「東京音楽学校卒業生氏名録」とある。(ああ、タイトルページにあるこれを、書誌情報に入れておいて欲しかった!)

本科だけでなく、研究科の修了年もわかる。師範科とか伝習生というページもあって・・・楽しめます!

ほかに、個人送信サービスに登録すれば色々使える。

完全ではないけど記事中の文字検索も結構できる。この変更は大きい。

月刊楽譜なんかも 所蔵号だけだが結構カバーできるし
https://dl.ndl.go.jp/pid/11007312

先日もXでつぶやいたけど

音楽年鑑も、各種あってありがたい。索引があまりなくて使いづらかった

秋山竜英 編著『日本の洋楽百年史』,第一法規出版,1966. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2509168 (参照 2024-08-20)

とか(結構誤植、誤記が多いので要注意ですが)

増井敬二 著『日本のオペラ : 明治から大正へ』,民音音楽資料館,1984.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12434705 (参照 2024-08-20)

などは、出版から50年もたっていないのに公開されているのは、絶版だからでしょうか。助かります。

図書館のレファレンス、相互協力担当者は、まずILL依頼の前にデジタル化資料送信サービスを確認しなければならないこの頃・・・であります。あれ、ここにあったじゃないの!ということが結構発生してます。・・・ハイ。

研究者の皆様、そしてこれから研究を始める学生の皆様には

個人向けデジタル化資料送信サービスの登録を強く、強くお勧めいたします。

https://www.ndl.go.jp/jp/use/digital_transmission/individuals_index.html