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2012年5月25日 00時00分

畑中良輔先生と信時潔

2012年5月24日、畑中良輔先生が亡くなられました。

この秋11月23日の演奏会「信時潔とその系譜」の実行委員長を引き受けてくださっていたのです。

先生御自身もいろいろプランをお持ちで、これから内容を詰めていくのが楽しみだったのですが、残念です。

先生には本当にお世話になりました。

信時潔作品の普及、あるいは復権?に、とても大きな貢献をしていらっしゃいました。

東京音楽学校の学生時代には「海道東征」を歌われたそうです。

そのことは畑中先生のご著書『音楽青年誕生物語~繰り返せない旅だから2』 にも書かれています。



そのほか、以下のような接点がありました。

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1944年 雑誌『音楽文化』2(3)に「信時潔作品 「沙羅」のレコードに就て」を執筆。木下保による「沙羅」のレコードの批評(紹介記事)。

1973年 畑中良輔独唱による「沙羅」「幻滅」「をみな子よ」「ばらの木」「つなで」「わすれな草」「野火」を含む『信時潔作品集』 (ビクター SJX-1034)を録音。
その復刻CDはこれです。
 

2000年 日本合唱協会第118回定期演奏会で「紀の国の歌」を取り上げた。そのライブ録音を『日本の合唱百年 四つの時代』(フォンテック FOCD3473)として発売。


(実はこのとき久しく絶版で楽譜がなかったことから、2005年に楽譜復刻を目指す一つのきっかとなった)


2005年 春秋社版 信時潔 『独唱曲集』 『合唱曲集』 『ピアノ曲集』の復刻について、推薦人代表として、帯に推薦文を執筆。

同年8月1日(信時潔の命日)、信時潔没後40周年記念として、畑中先生主導のもと青の会が「信時潔作品」を取り上げ、紀尾井ホール満席の大盛会となった。

2008年 CD『SP音源復刻盤信時潔作品集成』に、序文「信時潔の肖像 私的信時潔小論」を執筆。



以上のほか、音楽の友ホールの日本歌曲連続演奏会などでも度々信時潔を取り上げた。

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といったところが、主なところでしょうか。

これらは、先生のお仕事、日本の音楽界への貢献全体からみれば本当にごく一部で、オペラ歌手、声楽家・合唱指揮者・音楽評論家、そしてまた作曲家として、本当に幅広く音楽に尽された先生でした。

本当に何度も、お電話をいただいたり、ご助言いただいたり、さまざまなご協力いただきました。
畑中先生、ありがとうございました。

今日はこれから、先生の「沙羅」のCDを聴きます。

偉大なる畑中良輔先生を偲びたいと思います。