白秋祭と「帰去来」
11月2日は北原白秋の命日。白秋の故郷柳川では「白秋祭」が行われるそうです。
『九州文学』41巻2号(1978年2月)の風木雲太郎著「白秋祭のこと」
には、氏がおそらく1977年に聞いた、北原白秋作詩、信時潔作曲「帰去来」のことが書かれています。
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最後に参加者全員の「帰去来」の合唱があった。帰去来の詩もすばらしいが、信時潔の作曲も見事で深く心にひびき残った。「盲ふるに、早やもこの眼/見ざらむ、また葦かび/篭飼(ろうげ)や水かげろふ。」の節が歌われるとき、私の胸は哀しみでつまり、涙がにじんだ。久しぶりで聞く小学生たちの無邪気な澄みきった声が私の耳を美しく洗ってくれたせいかもしれない。
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国立国会図書館デジタルコレクション
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2316474/4