花岡千春独奏会、木の葉集再演
2024年9月22日 23時11分9月22日、東京文化会館小ホール「花岡千春ピアノ独奏会 二つの大戦の狭間でII」に行ってきました。
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/25/54/2136#frame-54
この日の前半はフランスもので、タイユフェールの「フランスの花々」「ロマンス」、ディーリアス「三つの前奏曲」など。後半の初めに信時潔「木の葉集」が来ることに違和感を覚える聴衆を演奏者が気遣う言葉もあった。
プログラム冊子の曲目解説は、何度もこの曲を採り上げて来た上での深い理解を感じさせるもの。
「保守の大家とされる信時潔にも、実は新しい音楽への希求のようなものを感じる瞬間がある。」というのは、かつて畑中良輔が「短歌連曲」に、シェーンベルクの「架空庭園の書」に見られる十二音技法の模倣を見た、と語っていたことをも踏まえた上での発言。
「《木の葉集》は、Albumblatter(Feuillets d'album)の日本語転用であろうが」の一説には、思わず頷いた。私も、信時潔のちょっとした言葉のこだわり、そんな言葉遣いに気づくことがある。
ピアノ作品だけでなく、畑中良輔をはじめとする声楽家たちの、信時歌曲の伴奏を長年務めて来ただけに、信時の作品世界を深く理解しての、解説、そして演奏を楽しむことができた。
https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/26/57/2139#frame-57
この演奏を聴き逃してしまった方は、是非CDでお楽しみください。
木の葉集~信時潔ピアノ曲全集~
Amazonリンク https://amzn.to/3TEchfn