信時潔研究ガイド

最新情報や、サイト更新情報は、この下「の・ぶ・ろぐ 2 (日々の動きやニュースなど)」に追加していきます。

東京藝術大学附属図書館の、信時文庫の貴重資料の検索は、以下のサイトをご利用ください。

「東京藝術大学附属図書館 信時文庫貴重楽譜データベース(試行版)」
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/
また、同図書館OPACにも、蔵書等のデータが登録されています。

の・ぶ・ろぐ 2 (日々の動きやニュースなど)

橿原神宮奉納「海道東征」合唱公演の鑑賞希望者募集中

2023年9月3日 14時12分
2023年10月27日(金)16時開演、橿原神宮奉納「海道東征」合唱公演の鑑賞希望者、募集サイトが公開されています。応募者多数の場合は抽選。9月30日締め切り。
橿原神宮の内拝殿を神社庁または橿原神宮の神事以外で使用するのは、史上3回目だそうです。(雨天決行)
以下のサイトで申込できます。

信時潔作曲「海ゆかば」吹奏楽スコア&パート譜

2023年8月16日 18時35分

吹奏楽スコア&パートは、東京藝術大学附属図書館 信時文庫貴重楽譜データベース(試行版)で画像公開されています。

東京藝術大学附属図書館OPAC http://opac.lib.geidai.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/XB00052688

(信時文庫) 海ゆかば : 萬葉集大伴氏言立 : 吹奏楽 
信時潔作曲
東京 : 共益商社書店, 1939.12
スコア1冊 (3p) + パート譜10部 (各1枚) ; 27cm

画像データは以下のURLです。

出版譜の袋とスコア表紙
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/det.html?data_id=572

スコアとパート譜
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/det.html?data_id=3921

ほかに、吹奏楽版の自筆譜や筆写譜もあります。

なお、信時潔編曲による管弦楽スコア&パート譜はありません。

グリコのおまけ『軍歌集』に「海行かば」

2023年8月16日 13時57分

神奈川近代文学館で開催されている企画展「『おまけ』と『ふろく』展 子どもの夢の小宇宙」に行ってきました。(9月24日まで開催)

その中に、グリコのおまけで有名なあのグリコの、「引換え賞品」として、「軍歌集」が出ていました。「おまけとふろく展」で、信時作品に出会うとは全く予想していなかったので、驚きましたが、確かにあの時代であれば、そのようなことはあったかもしれません。

展示キャプションを書き留めてきた情報は以下の通り。

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面白くて為になるグリコ文庫(2)
軍歌集 
1936年7月〜1940年 グリコ
編集 宮本順三
グリコの引き換え賞品
*「海行かば」などの歌詞と楽譜を収録 
個人蔵
附録 ジツクサウあそび
グリコ株式会社編
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「海行かば」が、信時潔作曲の「海ゆかば」であるとすれば、それが掲載されているものは、初演、初出と同時ではないと思うので、おそらく1938年以降ぐらいの刊行だろうと思われます。1936年7月〜1940年と記載されているのは、展示の担当者か資料の所蔵者の推定なのか、あるいは奥付に初刷から何刷目までの刊行年を列記されているのかもしれません(だとすると1936年7月刊行分には「海行かば」は掲載されていなかったでしょう。)
展示は表紙が出ているので、中を見ることはできず、「歌詞と楽譜を収録」と言うのは、全曲なのか、一部なのか「海行かば」の楽譜も含まれるのか、わかりません。歌詞が多くて、中に数曲楽譜もある、という軍歌集、唱歌集もよくあります。とくに「数字譜」とは書いていないので、旋律譜でしょうか?もちろん、ピアノ伴奏譜などは無さそうです。

「編集 宮本順三」は、グリコのオマケのデザイナーで、同展のほかの部分で詳しく説明されています。記念館 https://www.omakeyazunzo.com/ が大阪にあるそうで、いつか訪ねてみたいです。「編集」といのは、グリコのオマケ全般の編集担当者ということなのか、あるいはこの「軍歌集」のデザイン、選曲、配列まで?

ここからは、「海行かば」には関係ないところですが、「附録 ジツクサウあそび」とあるのは、この「軍歌集」に附録が付いているということでしょうか?展示室で私が写し間違いをしていなければ、たしかに「ジツクサウあそび」と書いてありました。ジツクサウ?じつくそう?字尽くそう?・・・何かと思ったのですが。同展には、数々の紙製の附録やオマケ、すごろくや、紙製の組み立ておもちゃ等が出ていました。もしかすると「ジグソウパズル」の「ジグソウ遊び」かもしれませんが、真相は不明。・・・気になります。

神奈川近代文学館の蔵書であれば、展覧会終了後に資料閲覧に行きたいところですが、「個人蔵」とあるので、難しそうです。

ここまで書いてから、気になって検索してみたところ、以下の二つが見つかりました。表紙は展示してあったものと似ています。古本屋さん、販売履歴を残してくださっていてありがとうございます。
https://kogundou.exblog.jp/241576881/
https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=4682585

どちらも「グリコ文庫(2)」とありますが、この二つは「附録」が違うので、いくつか版があったようです。(前者の裏表紙は確かに附録の「碁あそび」になっていますが。後者は表紙に「附録・ジツクサウあそび」、商品解説欄に「附録欠」とあり、残念ながらジツクサウあそびの真相は不明)

なお、https://kogundou.exblog.jp/241576879/ によると、「グリコ文庫(1)」にも「海ゆかば」の記載がありました。

これ以上追求すると、もうそこは、コレクターさんの世界なので、この辺で。

大谷康子先生の動画と楽譜画像リンク 信時潔作曲 ヴァイオリン作品「あやつり人形」

2023年8月12日 15時37分

ヴァイオリン作品「あやつり人形」、かなり前に大谷康子先生から動画公開のお話を伺っていたのですが、まだここでは紹介していなかったと思います。

  歌うヴァイオリン大谷康子の「やっこチャンネル」の「信時潔: あやつり人形」です。

  ootani

今は、印刷譜もWEB公開されているので、だれでもご利用いただけます。ヴァイオリン+ピアノ伴奏。

楽譜はこちらから。

 東京藝術大学附属図書館 信時文庫貴重楽譜データベース

 信時潔作曲 あやつり人形 

   資料情報 http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/det.html?referer_id=3733&data_id=528&data_idx=0

  資料詳細  http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/det.html?data_id=3733&data_idx=0

   ※ 楽譜画像の下の「拡大」をクリックしてください。

   ピアノ伴奏譜にヴァイオリンパート譜が挟まれた状態で、撮影されています。

 

 

リンク集 信時潔作品 on ナクソス・ミュージック・ライブラリー

2023年8月5日 13時30分

久しぶりにナクソス・ミュージック・ライブラリー(以下、NML)を確認したところ、信時潔作品がかなり増えていました。CDプレイヤーを持っていない人も増える中、NMLにあれば聴き易いという方も多いのではないでしょうか?全部ではないですが、いくつか拾ってリンク集を作ってみました。

NML会員の方は、クリックした先でログインしてお聴きください。まだ会員でない方も、最大15分間試聴できます。

(曲名の五十音順配列)

信時潔:あかがり/(熊本県庁合唱団 / 左座守

信時潔:鴬の卵/(岡田征士郎)    ※「鴬の卵」より

信時潔:鴬の卵/(田井中由幾子 )   ※「鴬の卵」より

信時潔:小倉百人一首/(林裕美子)

信時潔:小倉百人一首/(岡田征士郎)

信時潔:交聲曲「海道東征」/(清野友香莉/幸田浩子/小原啓楼/原田圭/大阪フィル/福島章恭)

信時潔:交聲曲「海道東征」/(三縄みどり / 澤村翔子 / 兼武尚美 / 大澤一彰 / 春日保人 / 「海道東征」合同合唱団  / 横浜シンフォニエッタ/山田和樹)

信時潔:帰去来/石田親子 / 熊本県庁合唱団 / 左座守)

信時潔:絃楽四部合奏(弦楽オーケストラ版)/(横浜シンフォニエッタ/山田和樹)

信時潔:沙羅/(岡田征士郎)

信時潔:沙羅/(大野一道)

信時潔:小曲五章/(秋山文代

信時潔:独楽吟/(神田裕史)

信時潔:不盡山を望みて/(薬谷佳苗

参考:ナクソス・ミュージック・ライブラリーとは
https://ml.naxos.jp/Introduction.aspx

6月9日、「ピアノの日」200周年記念コンサート 第1夜

2023年6月10日 19時59分

「ピアノの日」200周年記念コンサート」第1夜で、信時潔「木の葉集」が演奏されるという情報をいただきましたので、データ追加しました。

「シーボルトが日本にピアノを持ち込んで200年。日本のピアノ史を、旧奏楽堂にて二晩に分けての連続演奏会。」

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/25/54/2117#frame-54

久々の・・・東京で「海道東征」

2023年5月16日 22時33分

東京で「海道東征」の上演情報が届きました。

8月30日、東京芸術劇場で、パシフィックフィルハーモニア東京 特別演奏会。

「西洋と東洋、それぞれの作曲家が描く神話の世界」のテーマで、藤倉大の日本初演作品「Wavering World」、ラヴェル:バレエ組曲「ダフニスとクロエ」第2組曲と共に、演奏されます。

詳しくはこちらをご覧ください。

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/25/54/2116#frame-54

城南中学校校歌(統廃合・現六本木中学校)、情報更新

2023年5月5日 18時56分

城南中学校校歌のデータを修正しました。以前の調査結果の反映が出来ていませんでした。https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/14/28/1108#frame-28

芸大・信時文庫データベースは反映されていました。
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/det.html?data_id=1513

当サイトお問い合わせページから、個人の方よりご指摘いただきました。ありがとうございました。

光中学校校歌(現・山口県立光高等学校)、情報更新

2023年5月4日 20時52分

光中学校校歌、情報更新。

現・山口県光高等学校。

作曲当時の作詞者判明。横尾石夫作詞、1942年制定。「御稜威四海に 燦として」

光高等学校となってからの歌詞は光高校校歌選定委員会作詞「希望の光 として」。

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/14/28/1394#frame-28

なお、2023年現在の山口県光高等学校校歌は別の作品。

当サイトお問い合わせページから、個人の方より情報提供いただきました。ありがとうございました。

OCRテキスト化事業のおかげ・・・国立国会図書館デジタルコレクション 

2023年2月4日 18時58分
今日の出来事

しばらく見ていなかった国立国会図書館デジタルコレクションで、今までヒットしなかった信時潔関係の情報がヒットすることに気が付きました。

国立国会図書館デジタル化資料のOCRテキスト化事業のおかげなのでしょう。

たとえばこれ

https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1109457/1/8

昭和16年の「音楽年鑑」に掲載された広告です。
この広告の本を信時潔が直接執筆しているわけではないのですが、高橋均氏(高橋悠治氏、高橋アキ氏の父)と、バッハ、インヴェンションについて、色々と論を交わしたことでしょう。

音楽年鑑の人名録とか、音楽界記録のページなどの一通りのチェックをしたことはありましたが、これは気が付かなかった。

そのほかにも『東京音楽学校一覧』や『邦人楽曲放送一覧』の中の文字も、拾っているようですね。国立国会図書館蔵書に、全巻揃っていないのが残念です。

そういえば、索引が(少ししか)なくていつも苦労する『日本の洋楽百年史』も、送信サービスで閲覧できるので使えそうです。もちろんOCRの限界もあるでしょうけれど。(そもそもあの本は誤字、誤記、誤植が多いので、引用元の資料を確認することが必須です!)

時代が進んだなあ・・・と思います。ありがたい。

ほかに何がヒットするのか、しばらく楽しめそうです。

五線紙による作曲年代判定の可能性 (音楽学会発表資料より)

2022年12月25日 17時02分

5年も前のことですが、2017年の日本音楽学会第68回全国大会で、「大正~昭和前期 五線紙による作曲年代判定の可能性――信時潔文庫整理を終えて」という発表をしました。発表要旨は、『音楽学』第63巻2号 p.189に掲載されています。

その時の資料を「アーカイブ(書庫)」にアップロードしましたので、興味をお持ちの方はご参照ください。

https://nobutoki.com/plugin/databases/detail/48/91/2114#frame-91

なお、東京藝術大学附属図書館 信時文庫のデータベース
http://jmapps.ne.jp/geidailibnobutoki/
では、キーワード欄に、たとえば「Takai Musikalien」「JUJIYA GAKKITEN」「マルティーノ」など五線紙の商標を入れると、信時文庫所蔵の作品資料がヒットします。著作権などの都合上非公開のケースもありますが、手稿譜が公開されている曲であれば、五線紙とその商標も見ることができます。

共益商社の変遷も、可能な限り各種資料で追っています。