信時潔関連新聞記事等を整理中です。
「同心会」の名前は、『信時潔音楽随想集:バッハに非ず』の巻末の解説を書いた時にも目にしていますが、こんな記事を見つけたのでメモしておきます。
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--「世界」という命名は、谷川徹三さんと聞いていますけれども。
緑川 同心会の席で、いろいろな意見が出た中で「世界」を谷川さんが提案して、「音としても非常にいい」と作曲家の信時潔さんが言ったというのです。それで「世界」と名前がつくんです。戦争を経験したなかで、文化をもっと国民大衆にしっかりと根付いたものにしなければいけないという、岩波茂雄の熱意こそが、総合雑誌「世界」を生んだといえます。
毎日新聞 1995年4月16日 朝刊 21面
岩波書店と文藝春秋1 「世界」創刊のころ--岩波書店相談役・緑川氏に聞く より
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11月28日、15時開演の演奏会 東京藝術大学「海道東征」の当日、下記のシンポジウム、および展示があります。いずれも入場無料です。
█ 信時 潔 没後50 周年記念プロジェクト
◆シンポジウム《 海道東征》とその周辺─ 信時潔 没後50年の地点から考える ─
日 時:2015年11月28日(土) 11:30~( 11:00開場)
会 場:東京藝術大学 第6ホール [音楽学部構内] 入場料:無料
パネリスト:
信時 裕子(東京藝術大学附属図書館信時科研プロジェクト研究協力者)
片山 杜秀(慶應義塾大学法学部教授)
橋本 久美子(東京藝術大学総合芸術アーカイブセンター大学史史料室特任助教)
コーディネーター:大角 欣矢(東京藝術大学音楽学部楽理科教授)
◆東京藝術大学附属図書館貴重資料展
東京音楽学校初演から75年:《海道東征》展
信時潔《海道東征》自筆楽譜などの展示
会 期:2015年11月17日(火)~12月14日(月) ※日曜祝日休館
開館時間:9:00~20:00(土曜は17:00まで)
会 場: 東京藝術大学附属図書館2階目録室 入場料:無料
※《海道東征》自筆楽譜は、演奏会当日のみ上記の場所ではなく、奏楽堂ホワイエにて展示予定(ご観覧にはチケットが必要です)
詳細はこちら
http://www.geidai.ac.jp/container/sogakudo/34455.html
(↑案内ちらしのPDFもあります)
洋楽文化史研究会第82回例会:信時潔と東京音楽学校―信時潔文庫整理の過程で見えてきたもの
日時:2015年7月18日(土)14:00~
発表者:大角欣矢、信時裕子、石田桜子
会場:東京藝術大学音楽学部 5-407教室
(http://www.geidai.ac.jp/access/ueno)
大角欣矢
・科研プロジェクト「信時潔に関する基礎的研究」の概要
・明治・大正期における「国楽創成」のコンテクストから信時潔の初期の創作を見直す
信時裕子
・信時潔と東京音楽学校
・信時文庫資料整理の概要
石田桜子
・未整理資料群「『古い原稿』フォルダ」から—その概要と未発表作品について
7月6日、日本演奏連盟50周年記念の演奏会で、信時作品が演奏されました。
ほぼ満席の客席のお客様は、演奏連盟ならではの歌曲名手の演奏を堪能。
ことに三原剛バリトン「沙羅」にはブラヴォーの声も多数上がりました。
私が今までに聴いた「沙羅」でベストに入れていいほど感銘を受けました。
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2015年7月6日(月)
サントリーホールブルーローズ
公益社団法人日本演奏連盟創立50周年記念事業<演奏家と邦人作曲家シリーズ>
第一夜「山田耕筰」と「信時潔」没後50年記念
~明治、大正、昭和 激動の時代を生きた日本音楽界の2大巨匠特集~
企画・構成 伊藤京子
信時作品演奏
小曲五章 与謝野晶子詩
ソプラノ:松本美和子 ピアノ:谷池重紬子
小曲集より
つなで ばらの木 幻滅 北原白秋詩
わすれな草 上田敏訳詩
野火 作詩者不詳
バリトン:大島幾雄 ピアノ:谷池重紬子
ピアノ組曲《木の葉集》より
1.序曲:楽想乱舞 口笛 2.口笛 3.わびしきジャズ 5.子守唄 7.港の灯
8.人形の踊 11.横笛 15 行進曲
ピアノ:花岡千春
歌曲集《沙羅》 清水重道作詩
バリトン:三原剛 ピアノ:花岡千春
プログラムノート第一夜 執筆:後藤暢子
明治学院コンサートで信時潔「絃楽四部合奏」が演奏されます。
2015 年8月8日(土)15:00 開演 (14:30開場)
明治学院コンサート・シリーズ 第74回 ≪日本近代音楽館によせて・6≫
明治学院大学 白金キャンパス アートホール
入場無料 (一般の方々・学生、どなたにも開かれています。)
主催:国際学部 半澤朝彦
曲目
ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲 第1番
平井康三郎/無伴奏ヴァイオリンの「3つの奇想曲」
信時潔/「絃楽四部合奏」
ヴォルフ/「イタリアン・セレナーデ」
東京音楽学校による初演から75年、東京藝術大学が「海道東征」を再演します。演奏会のほか、当日午前中にはシンポジウム(入場無料)を開催。また芸大図書館内での関連資料展示も準備しています。
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東京藝術大学 信時潔没後50周年記念「海道東征」
2015.11.28(土) 15:00開演
会場:東京藝術大学奏楽堂(大学構内) 台東区上野公園12-8
入場料:3,000円 (全席自由)
信時作品演奏
Kinder Trio (初演) vn, vc, pf
我国と音楽との関係を思ひて(小山作之助遺作歌)
絃楽四部合奏(弦楽オーケストラ版)
交声曲「海道東征」
演奏 指揮: 湯浅卓雄
管弦楽: 東京藝大シンフォニーオーケストラ
ソリスト:
ピアノ:迫昭嘉、ヴァイオリン:松原勝也、チェロ:河野文昭
ソプラノ:菅英三子・平松英子/アルト:永井和子・寺谷千枝子/テノール:永田峰雄/バリトン:甲斐栄次郎・福島明也 合唱:東京藝術大学音楽学部声楽科学生(合唱指揮:阿部純)、NHK児童合唱団
*演奏会冒頭に、片山杜秀(聞き手 大角欣矢)による演奏楽曲等についての
お話しがあります。
信時潔が作曲した校歌、社歌•団体歌には土井晩翠作詞のものが28ほどあります。
『晩翠先生校歌集』(黒川利雄 1967)に載っていないものが半数以上あり気になっていました。
同書の追補版や個人が編集した一覧などもあるらしいのですが、近くの図書館では閲覧できないため、仙台文学館で調査してきました。
同校歌集の追補版は『晩翠先生と夫人 : 資料と思出』(黒川利雄 1971)に載っていますが、数はそれほど多くはありません。
仙台文学館
http://www.sendai-lit.jp/の
所蔵資料目録の「その他」で「ドイバンスイ」を検索して出てくるのが次の二点です。
1)土井晩翠作詞校歌学校一覧 2007年 改訂Ⅴ (横田英司 2007.7)
※前の版もあり
2)晩翠校歌集 / 土井晩翠[著] ; 岡崎匠吾編 改版 (岡崎匠吾 2006.9)
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1)は校歌のリストで、収録曲数は293曲
2)は、判明している晩翠作詞の歌詞集です。収録曲数は264曲(一部歌詞不明等もあり)
1)は私がリストアップした信時作品が含まれていましたが、作詞作曲者はありましたが、おそらく私のホームページなどからデータを作成したものらしく、それ以上の情報にはたどり着けませんでした。
信時作曲リストに載っていない校歌も見つかって、これから信時側の資料と照らし合わせて詳しく調査します。
晩翠は仙台空襲で家も蔵書の大部分も失ったため、校歌の情報は晩翠の手元にはなく後から追って調べたものだそうです。著名な詩人なのになかなか作詞した校歌の全貌がわからないのはそういった事情によるもの、という事が現地を訪ねて実感出来ました。
晩翠草堂では、展示品と晩翠の生涯の解説を詳しくしていただいて、とても良かったです。
PS 写真資料の寄贈者に外山雄三さんのお名前があったので伺ったところ、ご親戚にあたるそうです。
オーケストラ・ニッポニカの「一九五八年の交響作品撰」を聴いてきました。
http://www.nipponica.jp/concert/img/concert20150517_1_b.jpg
信時潔に少し関係するところだけ書きます。
三善晃の「交響的変容」はパリ留学中にデッサンをはじめて、帰国後に完成したとのこと。
信時家に三善晃の帰国報告ハガキがあったのを思い出しました。
帰国しました。
またどうか、色々お教え下さいますよう、
お願い申し上げます。
三善 晃
ただ、それだけで、留学中の詳細は何も書かれていません。
いったい三善晃の留学前に、どのような言葉が
交わされていたのでしょう。
具体的な作曲のアドバイスなどではなく、
フランスで、こんなことを見ていらっしゃい、聴いていらっしゃい、
などという話をしていたような気がしますが、
実際どうだったのかは、よくわかりません。
非常に期待する作曲家であったことは確かです。
信時潔はおそらく「交響的変容」の放送を聴いたでしょう。
感想や激励の言葉を書き送ったかもしれません。
今日最後に演奏されたのは、矢代秋雄「交響曲」。
日本近代音楽館の『矢代秋雄展』(1998年)には
信時が矢代作品を聴いて書いた矢代宛葉書が展示されていました。
矢代もまた、信時が期待していた才能でした。
とある文献目録から、信時潔が何かを書いてあるということがわかり
『玄想』という雑誌の1巻2号(昭和22年5月号)「反射能」という記事を確認しました。
一番大事なもの―若し貴方が筍生活を余儀なくせられるやうな場合、これだけはどうしても最後まで失ひたくないといふものが、きっとお有りだと思ひますが・・・
という問いかけに、文学博士、大学教授、侯爵、漫画家、作家など、著名人が答えています。
さて、作曲家 信時潔の答えは?
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ナシ。
.....でした。
信時潔作曲、校歌・社歌・団体歌一覧 2015改訂版が、ようやく仕上がり、ウェブサイトにアップしました。
2012年のコンサートのプログラム冊子に印刷版を出して以来、ウェブサイト上のリスト更新はストップしていました。この3年の間、学校統廃合、市町村合併も進みましたが、各学校のウェブサイトが充実して、校歌を掲載している学校が増えたため、今も歌っていることが新たにわかった学校は30余りありました。
校歌・社歌・団体歌一覧の改訂版を見るには、信時潔研究ガイド http://home.netyou.jp/ff/nobu/ を開き、左側のインデックスから「校歌・社歌・団体歌」を選んでください。
「校歌」「社歌・団体歌」の一覧はPDF版です。コントロールキーを押しながら「F」キーを押すとページ内の文字検索ができます。
現在は、データベースとして公開しています。https://nobutoki.com/koka_shaka_dantaika
2021年9月訂正、追記
『音楽学』第60巻2号に、昨年11月の日本音楽学会第65回全国大会の研究発表要旨が載っています。
パネル1 Composer Begins ―信時潔の最初期の活動とその背景
コーディネーター 大角欣矢 パネリスト 信時裕子、花岡千春、片山杜秀
田村祥蔵著「仙人と呼ばれた男⑥」が出ました。『清春』第44号。熊谷守一が千早町の家(現在の豊島区立熊谷守一美術館の場所)に移った頃からの様子がよくわかります。信時潔もほぼ毎週足を運んでいたようです。
昭和11年、守一と信時は連れ立って守一の故郷付知を旅した。その時生まれたのが有名な「雨乞山」だそうです。
信時潔作曲、校歌団体歌情報ページ更新準備中です。追加訂正情報がございましたら情報提供お願い致します。特に学校名変遷、市町村合併等。
(リンク切れURL削除 2021年9月 校歌・団体歌情報はこちら)