信時潔「鴉」、「狂言唄風に」を分析した論文
「狂言唄風に」の指示がある信時潔作曲「鴉」(組曲「沙羅」より)を材料に、
分析した論文です。
坂井康子、善竹忠亮著
http://ci.nii.ac.jp/naid/40005555852
1.はじめに
2.信時潔「鴉」におけることばの旋律化
3.研究の方法と分析結果の概要
4.比較と考察
4.1 音高、音高変化およびレンジ
4.2 接続時間とポーズ
4.3 音の強さ
4.4 拍(子音と母音)
4.5 音の移行
5.狂言の音声表現の詳細
6.まとめ
サイト内すべてを検索するためヒット件数が多くなる場合があります。
以下の情報は、各ページのデータベース検索窓でも検索できます。
主要作品(独唱曲、合唱曲、器楽曲)、信時潔著作・執筆(単行書、執筆・座談会等)、校歌・社歌・団体歌、
入手可能な楽譜・CD/DVD、演奏会・イベント情報、関係文献目録、海道東征上演歴
No-b-log の・ぶ・ろぐ http://noblogblog.blog.shinobi.jp/で過去に掲載していた記事を、このサイト内に移行・アーカイヴしました。(但し、国内のゆかりの地を訪ねるシリーズは、こちら)可能なものはURLの変更や、訂正も入れています。
「狂言唄風に」の指示がある信時潔作曲「鴉」(組曲「沙羅」より)を材料に、
分析した論文です。
坂井康子、善竹忠亮著
7月6日、芦屋交響楽団 松島記念特別演奏会で絃楽四部合奏が演奏されます。
「芦屋交響楽団松島正之助団長の没後10年・生誕100年を記念し、地元芦屋にて特別演奏会を開催。生前関わりの深かった作曲家の作品、好まれた作品や、関わりの深い作品を中心に演奏し、芦屋の皆様や芦響関係者とともに松島団長を振り返る。」(演奏会企画書より抜粋)
「信時潔研究ガイド」の演奏会・イベントのページでも紹介しています。
入場無料、6月から申し込み受付だそうです。
申し込み方法の詳細は芦屋交響楽団のホームページでご確認ください。
http://we-love-music.ashikyo.info/
本日5月24日、日経新聞朝刊文化面で、東京芸大の信時潔文庫の整理の様子などが紹介されました。
「OBの作曲研究 東京芸大動く 近現代の技術継承に脚光 自筆譜や創作ノート収集・管理」の見出しです。
信時潔:
海ゆかば (萬葉集大伴氏言立) (「海行かば」とせず)
この資料はもともと放送局の業務用の資料です。音楽図書館というものが、あまり意識されていなかった時代、音楽作品名のコントロールをいち早く意識した場で、音楽ライブラリアンの先輩が、このように書いていたことに感動を覚えます。
信時潔は、確かに旋律を先に書き留めることはありますが、必ずピアノ伴奏をつけて作曲していることが、多くの自筆譜を見るとわかります。おそらくピアノを弾きながら書き進めていったのではないかと思います。放送局から委嘱をうけて、いくら急いでいてもピアノ伴奏なしで、旋律だけで渡すことは、まず考えられません。時事歌の類で、放送用のアレンジを他の方が担当している例はいくつかありますが、その場合もピアノ伴奏は自身で書いています。
2014年5月17日 東京カントライ第39回定期演奏会で
福永陽一郎編曲 混声合唱「沙羅」が演奏されます。
福永陽一郎編曲の女声合唱「沙羅」はカワイ楽譜から出版されたことがありますが、混声というのは初めて見たので、問い合わせたところ、指揮者の伊藤栄一先生より直接回答を頂戴しました。
伊藤先生は福永陽一郎先生(1926-1990)とは同じころ東京音楽学校に在籍していたとのこと。誰かが個人的に混声の編曲を頼んだものらしく、その楽譜を福永先生から受け取って持っていた。今までも何度か演奏したことがあり、今回も福永先生の奥様のご了解も得て、その編曲で演奏する、とのこと。福永編曲混声合唱の楽譜は出版されたことはありません。
木下保編曲の混声はとくにソプラノの音域が高いこともあって、この版を使うとのことでした。
なお、今回の「沙羅」のピアノ伴奏は、木下保の「沙羅」の伴奏をつとめていた水谷達夫先生の御令嬢だそうです。
2014年5月17日(土曜) 午後6時開演
第一生命ホール(晴海トリトンスクエア内) 3,000円(自由席)
東京カントライ 第39回定期演奏会
清水重道作詩、信時潔作曲、福永陽一郎編曲 混声合唱組曲「沙羅」
ブラームス「ドイツ・レクイエム」
指揮 伊藤栄一
http://www.mars.dti.ne.jp/~naotak/
アカデミア・ミュージック扱いの楽譜のちらし(PDF)です。
http://home.netyou.jp/ff/nobu/AcademiaM2.pdf
信時潔作曲
海道東征 ヴォーカル・スコア
絃楽四部合奏
帰去来
2014年2月11日、熊本で行われた「海道東征」公演についてのブログ記事など、
リンク集です。
ソリスト春日保人さんのブログ http://kasugayasuto.com/2014/02/12/%E6%84%9F%E7%84%A1%E9%87%8F%EF%BC%81%EF%BC%81/
瑠璃子さんのブログ
http://jpn48.ldblog.jp/archives/37045087.html
朝日歌壇鑑賞会さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/asapykadan/archives/50336219.html
グルッポ・ヴィーヴォさんのブログ
http://gruppovivo.blog.shinobi.jp/
校歌の話が続きます。
小鮒勝博著「開成学園校歌研究序説」という論文が届きました。
開成学園紀要『研究論集』第34号(2014年3月)に掲載されています。
歌詞や、制定にまつわるあれこれを書いたものはよくあるのですが、これは複数の資料(楽譜のバージョン違い)を見比べ、和声の進行などを含めて細かく分析・検討した論文です。
以前、慶應義塾中等部紀要『ウェリタース3』に坂部由紀子著「慶應義塾塾歌の成立」という論文が発表された例がありました。
そして、開成学園校歌の研究。一流校、伝統校は、校歌に対する思いも熱く、大切にされていることが嬉しいです。
そういえば先日、東海大学から、創立者の松前重義が文理融合科目としてはじめた講義「「現代文明論」で、「建学の歌」を取り上げ、一緒に歌いたいという連絡がありました。
大きなイベントが一区切り、校歌づいているこの頃です。
さて、来年は信時潔没後50年。ちらほら動きも出始めました。
信時潔作曲の校歌は約900曲あるのですが、このたび、また一つ新たな情報が追加(修正)されました。
児崎高等女学校(現・横浜富士見丘学園中等教育学校)校歌。
現在も歌われているようです。
実は今まで、「横浜小学校?」というデータと「児島高等女学校」というデータがあったのですが、これが正しくは以下の通りだということがわかりました。
団体歌名:児崎高等女学校校歌
現校名 :横浜富士見丘学園中等教育学校
(※現在も歌われている)
所在地: 神奈川県
作詞者: 金子彦次郎
歌いだし:むらさきにおう あさやけに
日付 : 1925.00.00
これがわかったのは、芸大信時文庫の資料調査の時に、
曲名がわからなかったため歌詞の「紫匂う朝焼けに」で検索してみたところ、
みごと http://blog.goo.ne.jp/tombo624/e/46701ca0ddec2e71a21956b05952c20e
に歌詞が掲載されているのを発見!
(漢字かなの表記が違うとヒットしないのでいろいろ試した結果です)
サイトには学校名がなかったので、著者のとんぼさんにメールをしたところ
驚きつつ、こころよく教えてくださって・・・晴れて詳細が判明したのでした。
タイトルの書き落とし、手書き文字の読み間違いなどが重なって、
今までわからなかったのです。
とんぼさんは、この顛末と、校歌への思いを
http://blog.goo.ne.jp/tombo624/e/fd6b82ee4ea18588fe8129d515400ed2
に書いていらっしゃいます。
私の情報アップがだいぶ遅れましたが、手元の校歌データベースも直して、落着です。
とんぼさん、ありがとうございました~。
先日熊本で開催された、「海道東征」公演のDVD、予約を受け付けているそうです。
詳しくはグルッポ・ヴィーヴォのブログをご覧ください。
http://gruppovivo.blog.shinobi.jp/%E6%B5%B7%E9%81%93%E6%9D%B1%E5%BE%81%E9%96%A2%E9%80%A3/dvd%E5%8C%96%E6%B1%BA%E5%AE%9A_184
2014年2月11日、熊本県立劇場コンサートホールで「海道東征」公演が行われました。
1800名収容のホールにはたくさんのお客様が入り、14時開演、16時半終演の、長いコンサートでした。
メインプログラム「海道東征」は、山田和樹指揮のもと、ソリスト、合唱団、オーケストラの演奏はすばらしく、熱い拍手がいつまでも続きました。
当日の様子はTwitterで #熊本海道東征 のハッシュタグでも
呟いていますのでご覧ください。
当日配られたプログラム(本文26ページ)の内容を紹介します。
[演奏曲目・演奏者一覧]
公演にあたって/グルッポ・ヴィーヴォ代表 春日幸雄
ごあいさつ 美しい日本語の響きと音楽の融合 和楽創造への挑戦/「海道東征を成功させる会」実行委員長、熊本県文化協会常任顧問、熊本市文化事業協会会長 大江捷也
ごあいさつ/「海道東征を成功させる会」顧問、熊本県文化協会名誉会長、熊本放送名誉会長 小堀富夫
ごあいさつ/「海道東征を成功させる会」顧問、認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本名誉会長 細川佳代子
ごあいさつ/「海道東征を成功させる会」顧問、作曲家、平成音楽大学学長 出田敬三
ごあいさつ 交聲曲「海道東征」の熊本公演を祝す/公益財団法人 北原白秋生家記念財団 理事長 黒田一治
ごあいさつ/作曲家 大中恩
ごあいさつ 「海道東征」が伝えるメッセージ―それは世界平和―/海道東征実行委員 グルッポ・ヴィーヴォ会員 武田流騎射流鏑馬保存会副会長 出田秀尚
出演者プロフィール
信時潔の生涯/信時裕子
北原白秋/北原白秋生家・記念館 館長 姉川圭介
曲目解説(信時潔 絃楽四部合奏、「木の葉集」より、あかがり、帰去来、交聲曲「海道東征」/信時裕子
曲目解説(ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調 作品67 ≪運命≫/音楽博士、横浜シンフォニエッタ・アドミニストレイター、ヴァイオリン奏者 長岡聡季
「海道東征」拾遺/阪田寛夫 (再録・大中恩提供)
「わが校歌」考/熊本県立劇場 館長 葉山完治
制作発表・練習風景
グルッポ・ヴィーヴォこれまでのあゆみ
グルッポ・ヴィーヴォ会員名簿
スタッフ
【別冊】12ページ
[対訳] 交聲曲「海道東征」/北原白秋作詩、星永文夫現代語訳
「海道東征」について/北原白秋 (短歌会誌「多磨」昭和16年5月号・北原白秋生家記念館蔵)
大須賀績作歌、信時潔作曲「送別の歌」混声四部合唱版(新響社)の「再版」を入手しました。
奥付には
毎月新曲発行
シンキョウ合唱曲第531番
大正14年9月21日印刷
大正14年9月23日発行
大正14年10月10日再版
とあります。
「毎月発行」というのが、どのぐらいの意味と実態を持つ言葉なのかわかりません。
この楽譜は、とにかくあちこちに著作権表示があります。
楽譜ページの下に「著作権所有(禁 編曲謄写歌詞転載)」
別掲歌詞の最後に「(著作権所有)」
出版者の表示部分に「不許複製転載 無断蓄音機吹込」
1枚2つ折全4ページのピース楽譜にしてはずいぶん念入りです。
初刷が何冊だったのか、わかりませんが、これだけ「禁」しているので
増刷の要望があって「再版」したのでしょう。
実はこの楽譜の中にはさまれていた謄写版楽譜には
「東洋音楽学校合唱科 多講師用」と印刷されていました。
その楽譜は「CAVALLERIA RUSTICANA / Mascagni 」です。
おそらく東洋音楽学校の合唱に使われたものでしょう。
「刷」が違うのか、「版」違いなのか・・・つまりどこか楽譜を修正しているのか
については、これからゆっくり見比べてみようと思いますが、
あまり変わっていないような印象です。
だいぶ前に予告しましたが、いよいよ一か月後に迫ったので再度投稿です。
最近とくに、その活躍が話題になっている山田和樹さんの指揮、横浜シンフォニエッタのオーケストラ伴奏での上演です。
2003年オーケストラ・ニッポニカの上演以来久々のオケ版上演。
実行委員の大江捷也様は、「やすくにの」の大江一二三さんのご子息。
「帰去来」も、九州にはご縁のある作品です。
当日は山田和樹指揮、ベートーヴェン 交響曲第五番「運命」も聴けるという盛沢山な企画です。
信時潔の弟子で、70年前にこの曲を歌ったという作曲家・大中恩先生も、この作品上演を観に、聴きに、熊本までいらっしゃるそうです。(もちろん私も行きます)
なかなか生で聴けない作品ですので、みなさま是非ご来場ください。
2014年2月11日(火・祝)
グルッポ・ヴィーヴォ創立25周年記念企画
北原白秋作詩、信時潔作曲
交聲曲「海道東征」 14:00開演 16:30終演
主催: グルッポ・ヴィーヴォ
共催: 熊本県文化協会
会場: 熊本県立劇場コンサートホール
入場料: 全席指定 前売 8,000円~3,000円(当日各500円up)
問い合わせ グルッポ・ヴィーヴォ事務局
URL : http://music.geocities.jp/gruppo_vivo/enter.html
※連絡先、チケット販売詳細は、上記URLでご確認ください。
「海道東征を成功させる会」 実行委員長 大江捷也
協力 (株)BMプロデュース 北原白秋記念館
監修 大中 恩、信時裕子
総括 春日幸雄
信時潔作曲「絃楽四部合奏」のパート譜(貸譜)、スタンバイできました。
スコアを購入の上、必要な場合はパート譜をお申込みください。
申し込み方法は、スコアに書いてあります。こちらよりお問い合わせください。 (2021年9月訂正)
弦楽合奏版は2月11日に熊本で演奏予定。山田和樹指揮、横浜シンフォニエッタです。